カナダの日本人学校

　私は小学生の頃カナダに2年半ほど住んでいました。平日は現地校に通い、土曜日だけ日本人学校で学ぶという日々で、休日が日曜だけの、小学校低学年にはなんとも辛いスケジュールでした。今回はその日本人学校についてお話しします。
 その学校は、カナダの現地校を借りて開いているところで、教室のいたるところに英語の本や掲示板があります。それらをむやみに触ることは禁止されており、私が何も知らずに触った時にはひどく怒られました。
 また、小さな図書館(日本語の本の)がありましたが、友達の出来なかった私はよく通い、しかし読書が苦手だったので、ずっと絵のついたヘレンケラーの本を借りていました。
授業は日本で受けるようなものと変わりませんが、課題の緩さは比べようもなく、日本に帰ってきて厳しすぎて驚いたほどです。
 最後に1番驚いたのは、週に一度集まるだけの学校なのに校歌があるということでした。しかし、やはり歌う頻度も低いのでほとんどの生徒が覚えていません。集会などで歌う機会はあるのですが、そのときは君が代とカナダの国歌も一緒に歌います。そして、カナダに住む小学生に1番馴染みのあるのはカナダの国歌です。校歌はテキトーに歌うくせに、そのときだけはみんな全力で、美しい発音で歌うのです。
 黄色いスクールバスで通うのに運動会は日本式、、、カナダの学校と日本の学校が融合して少し日本に傾いた、そんな学校でした。今では大変貴重な経験だったと思っています。

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​ペンネーム：鼻

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