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December 12, 2019
近代地獄建築
排水溝を流れる。身体に苦痛。これでは足りない。私は煙草の吸殻となって側溝に落ち、そのまま下水を流れていた。どうやら今の建築では全く要領を得ないようだった。罪の重さに比例する罰というのはいかにも彼が考えそうなことだが、私には全く意味が伝わってこない。公平性のために、それ以外の全てが犠牲となっているのだ。受刑者の性質だけに依存して建築がなされる方がマシだ。だからこそ私は自分の地獄を建てている。この都市では精神の秘密さえあれば、全ての建築がぬるま湯になってしまう。自分の犯した罪よりも、ふっと湧き上がる疑問に意識が向いてしまう。このことは私が優位を保っていられる理由と彼を批判する根拠を兼ねているのだが、もし、彼に頼めば秘密を晒すことは容易なことなので、実はそれらは私の怠惰の系である。怠惰が全てを解決するのだとしたら、生きている間に地獄を実現させる必要はあるのだろうか。
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