top of page

January 17, 2020

炙りマグロ

マグロ曰く、「この国を千年も万年も続く国にするためには、埋葬の仕方をもっと簡単なものにしなければなりません。もしこのまま墓を建て続けたらどうなるでしょうか。百年の間は耕作に適さない山林に墓を建てれば良いでしょう。しかし、墓は増えていく一方ですから、いつかは墓が山を覆い尽くし、獣たちは山からいなくなってしまうでしょう。いずれは墓で野も覆われるのです。田畑はどんどん墓になります。田畑が減ると人が減り、国の力が落ちます。飢えた民はどんどん墓に変わります。そしてついには国の墓を作らなければならなくなるでしょう。したがって、前国王であら出汁をとって鍋にし、みんなで頂くのが良いでしょう」と。マグロは河原で火炙りにされることになった。河原で炙られている間、マグロは「私に墓は不要です」と唱え続けていた。
マグロは思想と行動の一致を体現しているという者もいれば、マグロはただの意固地だという者も、マグロは他に心残りのなかったお気楽な奴だという者もいたが、「マグロは一度に一つのことしか考えることができなかったのだ」という者は少なかった。もうお気づきの方もいるでしょう。そう、これが炙りマグロの始まりなのです

なお、本コーナーで取り上げてほしい件やご要望・ご意見等がございましたら、

公式Twitter(@KU_SpeedSkating)の「質問箱」(https://peing.net/ja/kusst_shinkan)、

またはメール「kusst_shinkan@yahoo.co.jp」からご投稿ください。

Please reload

bottom of page