#327 金木犀
この時期になると香りだす金木犀の香りを、毎年密かに楽しみにしている。桜の花よりも金木犀の香りの方が好きかもしれない。写真に残せば一年中楽しめる桜と違って、金木犀の香りはこの季節にしか楽しめないし、季節がすぎると何故かどんな香りだったか思い出せなくなるからなのかもしれない。
中学校の通学路の途中の線路沿い一面に金木犀が植えられていたこともあり、金木犀の香りを嗅ぐたびに中学生の頃を思いだす。京都に来てからは、意外なことに大学構内でしか金木犀を見たことがない。何十年後も、金木犀の香りを嗅ぐ度に大学生時代のことを思いだすのだろう。
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