朝三暮四
みなさんご存知の通り、朝三つ夜四つの餌に不平を言う猿たちに対し朝四つ夜三つに変えるよう提案すると不平が止んだと言う逸話に因んで、目先のことばかりを気にして本質を捉えていない様を揶揄する古事成語が朝三暮四である。
が、これは少々浅はかなのではないかと思う。すなわち、朝三つ夜四つと朝四つ夜三つは本当に「本質的に同じ」であるのだろうか。血糖値の低い起床時に多く食べ、就寝前の比較的血糖が不要な時にあまり食べずにいようとするのはある種、合理的にも思える。
ところで、昨今の学生を縛り付けるような課題偏重、出席偏重の大学教育は本当に残念である。短期的な結果主義、成果主義に傾くと誤った「本質」を見出しかねない。それらはせいぜい他人を攻撃するための武器にしかならないだろう。ゴリラ討伐もいいが、他人を揶揄する戦士の育成は他に任せて、遊び心溢れた猿たちの巣窟たることが京都大学には求められているのではないかと疑念を抱くことも多い。
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