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ノートブック上の2本のペン

部員日誌

部員日誌

4年間提出し続けてきたこの部員日誌も残すところあと数回だ。ついつい面倒になってしまい、その度に「OBさんや新たに部に興味を持ってくれた人たちに活動を知ってもらうために必要だから」と諭され、襟を正さねばと思うのが常であった。

なんでもいいんやから普通に生活してたらなんか書くことあるやろ。1回生の時に4回生の先輩から言われたこの言葉をなぜか鮮明に覚えている。普段は耳の痛いことを言わず、生活面でも決して厳しくない彼がこう言ったのは意外だった。

提出が面倒になるのは大抵何かに追われているとき。生活の中の些細なことに気を配る余裕がないときである。彼の言葉は単に部員日誌の重要性を説くためだったのかもしれないが、もしかすると切羽詰まったときに機微に触れられる能力は卒後きっと大きな財産になるからと教えてくれていたのかもしれない。

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