まずくて楽しい
1週間予定のない日が確保でき,特にしたいこともなかったので小説を買った。私は普段全く小説を読まず,中高の6年間で2,3冊読んだ程度である。文学部の本好きの友人が強く薦めてきた作品。芥川賞を受賞したらしい。読み始める時の高揚感は,新しいことを始める際に共通する。
なんということもない職場での人間関係を描いたものだった。ささやかなエピソードの中に独特の意味深な表現が盛り込まれており,読んでいていい意味で落ち着かない。サスペンスのように結末が気になるというものではないが,自然とページをめくり続けてしまう。文学に惹かれるというのはこういうことなのか。
本が好きで小さい頃から本をよく読む人は,この経験を私とは比べ物にならないほど積み重ねてると考えると,羨ましい。私には実感すらできないが,表現力,語彙に取り返しのつかない差がついているのだろう。とにかく,何か新しいものを見つけた気がして楽しい
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