#25-22 おふくろの味
- Kyoto University Speed Skating Team
- 6月16日
- 読了時間: 2分
まだ一人暮らしをしておらず実家でテレビをぽけーと見ていたとき、ある番組を見ていた。そうおふくろの味を人に聞いて回る番組であった。インタビューを受けている人々は肉じゃがとかみそ汁とか口々に出しているのをテレビ越しに見てふと思った、僕のおふくろの味はなんだろう。 ずっと実家暮らしであったため、そんなこと微塵も考えたことがなかった。そこで僕のおふくろの味を考えてみることにした。 カレー、ハンバーグ、オムライス…どれもありふれすぎてるし、ただ自分が好きな食べ物なだけでおふくろの味じゃないと思った。そして行き着いた先がポテトサラダであった。 我が家のポテトサラダは少し変わってるらしい。普通のポテサラにのレシピに追加でリンゴが入っている。これがまたおいしい。家族で取り分けるとき、僕はこっそりとリンゴを多めに取ってほおばるのがささやかな幸せであった。しかし、その幸せは唐突に崩れた。ポテサラを食べた後に絶対のどに魚の骨が刺さったような違和感が1日は続くようになってしまった。アレルギーなんかないはずなのに何でだろう。ポテサラを食べたいけど食べたくない悲しみが残った。 でもそこでへこたれないのが僕であった。次のおふくろの味を探すことに切り替えた。それは意外とすぐに見つかったのだ。それは野菜スープであった。 野菜たっぷりのスープに食感と味を楽しめるパリッとしたソーセージを加えた絶品である。残った分を家に帰ってきてから温めて食べようと思ったら母に食べられてしまっていたときは小一時間口を利かなかった時もあった。 そんな野菜スープを一人暮らしをしてから作ってみた。それはおふくろの味とはほど遠いものであった。1回目はトマトをつぶして入れるのを忘れて味のうっすいスープができた。2回目は水を入れすぎてこれまた薄いスープが10食分くらいできた。3回目はまだ作ってない。 野菜スープを作るたびに実家が恋しくなる。 ペンネーム:3度目の正直
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