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アジサイ

部員日誌

#25-57 熱機関

9月末に静岡にレースを見に行きました。F1ではないです、世界耐久という別のシリーズです。F1を100m走だとすると世界耐久はマラソンです。


現地に行ったことでなぜモータースポーツが大衆的人気を得られないかの考察を得たので今回はそれを記します。


① 長いのに見栄えが変わらない


私が見たレースは6時間でしたが、世界耐久シリーズでは最も短いです。F1は100m走と言いましたがそれでも1時間以上あります。その間順位の変動はあるものの同じ席にいる限りほとんど同じ光景が続きます。私は球技観戦でも途中で飽きてくるのでモータースポーツが好きではない人がフルで観戦できるとは思えません。


② 勝敗が決定する瞬間が地味


6時間のレースだと最後の30分頃にはかなり差がついていることも多く「そろそろ終わりか、まあ1位はあのマシンで決まりかな」と体感ヌルっと勝敗が決します。球技のように決勝点が決まる瞬間もなければ、ショートトラックのように後半まで集団で滑ってラストスパートで勝負、のようなこともありません。勝負が決する瞬間に観客みんなで沸く、というようなことが起こりづらいです。


③ 全貌が見えない


サーキットは1周5kmほどあるので全体像を見ることが事実上不可能です。全体像を見ようとすると今度は1台1台の詳細が分からなくなります。現地でもマシン達は自分の目の前を一瞬で通り過ぎていくので他の地点のシーンはモニターで見ることになります。


④ ルールや順位変動が複雑


モータースポーツはレーシングカーという複雑な道具を使うため、人間の身体のみで戦うスポーツと比べてどうしてもレギュレーションが複雑になります。また、レース中にタイヤを交換したり燃料を追加したりドライバーが交代したり、ほかのスポーツでは考えにくいピットストップというフェーズがあり、これが戦略の一部になっているせいで変則的に順位が変動することが多く、さらにルールが複雑になります。ただ走って着順を競うだけなのに追う情報が多いです。


⑤ ヒトにフォーカスが当たりづらい


モータースポーツは選手がマシンに乗っているので観戦していて選手の動きや表情が全く分かりません。また、マシンの性能が勝敗を大きく左右するので「人のスキルよりも道具の性能で戦う」印象が強くなってしまいます。スポーツが一番盛り上がる瞬間をつくるのはルールでも道具でもなくヒトであることは明白なのに、そこが隠れてしまっています。


⑥ 立地が悪い


レース用サーキットはサッカーコートや陸上競技場とは比べ物にならないくらい広い施設なので、必然的に立地が悪くなります。見に行きづらい。


⑦ TV放送がない


人気がないからTV放送がないのか、TV放送がないから人気がないのか。


モータースポーツ好きとは思えないほどネガティブなことばかり書きましたが、ほぼ全てがファン目線では全く違う熱狂ポイントになっています。何がどう熱狂ポイントなのか、書くまでもありません。


ペンネーム:さとう

 
 
 

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